峠を越えて一気に下り。入江ごとにある集落の展示の一つへ。
自販機で水分を補充。バリスタを流用したペットボトルホルダー、今回角型のボトルだと吊り革がズレてくる問題が発覚して要改良。
トリエンナーレの展示場所へ向かう途中、収穫している胡麻を洗っているお婆ちゃんにお話を伺ったり。
「火のないところに煙は立たず」と名付けられたインスタレーション、新しい校舎の裏手にある旧講堂を使用しており全体の雰囲気が面白い。
「しろいいえ」垂らされた白い糸の向こうに映る映像が白日夢のよう。中央に置かれた箱に群がるフィルム製の蝶の模様に目を凝らしたり。
展示を見終えて出発。すぐ小豆島ふるさと村に到着してお昼ごはん。暑い時間帯なのもあってオリーブ素麺を注文したら、周りのお客もみんな同じメニューだったり。
特産品が素麺と醤油というのは、以前訪れたたつの市を思い出す。岩の多い島の水によるものなのかなあと、オリーブ色の素麺をすすりながら考えたり。
店内のエアコンと素麺でクールダウンしちゃったので、売店で販売のすももソフトを諦め出発。
少し走ると城跡のような石垣が目に入る。島の規模からして城跡にしては大仰すぎると思ったら、池田の桟敷と呼ばれる野天桟敷なのだそう。見物の為の設備が見物の対象になる面白さが、現代の芸術祭の作品を考えさせてまた面白い。
R436へ戻って土庄港を目指す。途中の池田港に停泊していた国際フェリーがかわいいデザイン。
この辺りから緩い下りが続き、そろそろ帰路につく車で交通量がぐっと増す。5速巡航でペース早めに進む横を、挨拶とともにロードの方が軽やかに追い抜いていかれた。ママチャリ然とした容姿もあってか、ブロンプトンで走っていてもロードの方から挨拶をいただく事はまれなので、小径車などにも知識のある方だったのだろうか。それにしてもやっぱり速いなあ。
辺りが街らしくなってきて、前だけ見て交差点を渡ったら通りすぎてしまいそうな…の世界最狭らしい土渕海峡を渡る。お役所とかNTTの建物が本島側にないのが何となくシニカル。
このまま西へ進めば土庄港はスグなのだけれど一旦南へ。
エンジェルロードもすっ飛ばし、海水浴場を抜けて丘登り。珈琲店で検索しておいたお店へ向かう。
Early Birdさん。天井の高いログハウス風のお店でコーヒーとケーキをいただく。気さくなマスターから、ちょっと意外で面白い…島の話題に限らない、ほんとうに面白い色々なお話を聞く事ができて楽しい時間を過ごしたり。
そろそろ日暮れの雰囲気が漂う頃に土庄港へ到着。券売機で高松行のフェリー切符を買い、時間まで辺りを散策。
港に立つトリエンナーレの作品「太陽の贈り物」と港の風景を眺める。結局一日贈り主は不在だったが。
港周辺の町並みは良くも悪くも昔ながらの旅館街の雰囲気。島の南半分の街を色々見てきたが、また北側の街もそれぞれ個性があるのだろうなと次回の訪問を思い浮かべてみたり。
フェリー到着。正面の車の桟橋わきから客室に昇るつくりの馴染み深いカーフェリー。
さよなら小豆島。また来ます。
客室への登り階段はちょっと狭くて急なので、ブロを引っ掛けないように注意。
便数が多い事もあってか、席数はかなり余裕あり。足を伸ばせる最前列の2席を確保して横にブロを置いても問題なかった。
出航後、窓から見える島々の夕焼けが綺麗だったが立ち上がって撮影する気力もなくうたた寝。
高松港へ到着。7時前なのにすっかり暗い。フェリー乗り場周辺からJR高松駅あたりの臨海区域は失礼ながら想像よりずっとモダンでびっくりしたり。大阪や神戸の某ウォーターフロントよりぐっと素敵やん(笑)
折角なので周辺をちょっとウロウロ。フェリーから見えた赤灯台、付近まで行ってみようかと思ったが、人も多かったので防波堤は渡らず。
マイ・ブロンプトン、四国上陸。
そういえば島の坂を登攀中、2速で「バキッ」という音と共にペダルの手応えが抜けた現象が起きたのがちょっと気になる。
市街アーケード辺りの手頃な宿は満室だったので、ちょっと外れの東宝イン高松が今夜のお宿。自転車旅だと駅からの距離とかお構いなしなのが有り難い。
部屋は充分清潔でキレイ、八重洲あたりで飛び込んだら9千円は取られそうなクラス。ベッドも広くてビジネスホテルとしては申し分ないレベル。この後、シャワーを浴びて着替えたのち財布とブロだけ持って日本一のアーケードへ。お酒抜きだとお店はせいぜい9時位までなのでちょっと急ぎ足で。目抜き通りを逸れると道幅は広いが街灯が少ないので、明るめのライトがあれば安心。
さて、明日は迫る台風と雨マークが憂鬱。
(続く)