観たかった展覧会の会期がそろそろ終わりに近づいているので、山の上の美術館へブロンプトンで向かってみる。
滋賀県信楽にあるMIHO MUSEUMへ、東海道本線新快速に揺られて小一時間ほど、南草津駅で下車してブロで走る。予報によるとこの週末からぐっと寒くなるという事で、しっかり冬装備を持って出発した。それでも駅を降りると震えるような冷え込みに、急いでブロを展開して走り出す。
駅から名神の草津ジャンクション方面へ走る。Panasonicの工場付近は通勤路として自転車と歩道が整備されており走りやすい。ここから名神を飛び越え立命館大学の前を折れ、県道43へ折れるまでは短いけれど快適。
県道43から大戸川沿いの県道16へ。新名神以前の主要な幹線のようで、今でも道幅の割に交通量は多い。途中分岐している旧道側を走ってみると、こちらは車も少なく川の水がとても綺麗な事に驚いた。ひっきりなしに降ってくる落ち葉が寂しいような楽しいような。
途中、レトロな佇まいが目をひく大戸川発電所。この辺りはシーズンには鮎釣りのできる有料釣場になっているようで、水の綺麗さにも納得。
ところどころ1.5車線程度の幅になるワインディング、平均2分に1台程度の割合で車が通るので気をつけて走る。路肩も補修はされているが凸凹しているので快適とは言えないが、思っていたより勾配は緩い。今回リアを15Tに戻して挑んだのだが、ローギアに落とす程の場面は数えるほどだった。
ここでようやく谷にも陽が差し始め、最後の紅葉が鮮やかに燃え出す。
この辺りで県道12へ折れ、田代川沿いに美術館へのルートへ。ここから東の信楽や北の栗東、また美術館を越えて行くといずれもキツい峠になるようで、今回は坂道の非常にヌルい部分だけを走る感じ。
どこかSFチックな新名神の近江大鳥橋を眺めて進むと、登りと平坦のバランスのいい峠道が続く。
甲賀市。今まで読みは「こうが」だと思ってたので、この標識を見てから「こうかにんじゃ」だと語感がイマイチじゃないですか、とショックを受けているうちに美術館へ到着。開場10時、開門9時半。予定より20分ほど早く着いてしまい、手前の駐車場で暇を持て余す。
MIHO MUSEUM、ゲートから駐車場への勾配が道中よりキツかったり。駐輪場は少し奥まったあたり。無料。結わえなし。祈るしかない。
土偶・コスモス展。縄文土偶220点表示、昨日から国宝土偶4点が全て展示中。誰でも小学校の歴史授業の教科書で一度は目にした事があるだろう土偶の実物が一度に全部観れるというので、最近では珍しく観たいと思った展覧会。美術館自体も特異な構造で当時話題になったのを憶えているが、今まで縁がなくようやく来れた感じ。
レセプション棟の無料ロッカーにSバッグを入れて美術館棟へ。緩いカーブで奥が見えないトンネルを歩いているうちに期待が高まる演出。抜ける風が冷たいのだが、夏だと涼しいんだろうなあ。
トンネルを抜けると吊り橋。立ち止まるとみょんみょん揺れてて面白い。
パンフレットによると、階段を昇った入口が1Fとあるが、景観保護の為埋められた2Fの北館、B1Fの南館もここから伺うことはできず、見えないんだけど凄い、という感覚が可笑しい。