2013年もいよいよ11月に突入、そろそろ気になりだした紅葉の探索も兼ねて丹南を走ってみる。
毎度のJR福知山線で篠山口駅へ。とちゅう、朝いちばんから線路侵入の騒ぎに10分ほど駅で足止め。ドアを開放して待つ車内がぐっと冷えるようになった。
武田尾のトンネルを抜けたあたりから見え始めた雲海を呑気に眺めていると、篠山口ではそこに突っ込んで一面霧の世界。
朝方の寒さ対策に羽織る1枚を横着せずに選んだおかげで、凍えながらも湿気と寒さはしのぐことができた。手袋も持ってくりゃよかった。
9月末に「水」を楽しんだ季節はどこへやら、すっかり灰色の景色。
川代恐竜街道、篠山川沿いを西へ。そこそこの交通量とクルマの速度に加えて霧が怖い。ライトを点灯して走行するが、こういう時バッテリー要らずで抵抗もないフロントのマグニックライトは素晴らしい。
ようやく霧も晴れだしたあたりで川代峡谷。まだ紅葉は兆しが見え始めた位だが、霧を映した川面の光が神秘的で美しい。
川代公園で休憩。ブレーキレバーがぬめると思ったら霧によるものだった。雨より痛みそう。
川代公園。先の台風でキャンプサイトが被害を受けたと聞いていたが、橋付近はさすがに無事。
吊り橋で対岸へ。所々荒れており、川面の施設は流木被害が結構ひどい。
陽も射しはじめてキレイ。手のかじかみもようやく取れてきた。
丹波竜発掘場所。当時のニュースは覚えているが、その後結構大がかりに町おこしに使われていたんだなあ。
旧水力発電所の裏手の発掘場所。保全されている場所のペイントも剥がれてきてちょっと寂しげ。
発掘場所を出発。福知山線沿いの道は交通量も少なく快適。町にさしかかってきた辺りで道に立派な牡鹿の死体。霧の明け方にトラックあたりと衝突したような感じ。当たった車は既にいないようだったが、鹿の具合からして車もタダでは済んでいない印象。
と、その様子を伺いつつゆっくり走行中に突然リアが安定しない挙動が発生。あれ、まさかパンクしたかと思ったら今度はフロント側がパンクしたようなふらつき。謎の感覚に止まろうとブレーキをかけると、速度が落ちるたびに物凄いふらつきが発生し、下を見てみるとトップチューブのヒンジがゆっくり開いてゆくのが…。
恐ろしい事に、トップチューブのクランプが緩んでいたらしい。勝手に緩むわけもなく、駅で組立時にはいつものように締めたのは確認した筈なのだが…幸い車体が崩れる直前に足をつく事ができ大事には至らなかったが(ヘンな身の捻りかたをして体中攣ったけれど)かなり肝を潰した。
以前、ブロンプトン社はこのヒンジパーツの精度にこだわっており、そのお蔭で締めるのを忘れても普通に走れたオーナーがいたというエピソードを聞いた事があったが、奇しくも自分で体験する事になるとは(18kmも!)。
走行時は駆動するリアからの力がフロント側を押す事でヒンジが開きにくいのと、トップチューブの特徴的なカーブからくる力のかかり具合(ブロ折り畳み初心者時代に、ステムを持つ片手だけだとフロントを畳みにくかったあの抵抗。サドル側を上から少し押してやるとくりんと折れるアレ)がこの手の事故防止の仕組みになっているような気がした。
クランプを締め直した後は何事もなかったように普通に走行。丹波市役所支所わきの「丹波竜化石工房 ちーたんの館」に到達。開館時間がまだだったので記念撮影のみ。ちょっと「ちーたん」アイテムが何か欲しかったなあと未練を残しつつ出発。
再び合流した線路はJR加古川線に変わり、すっかり晴れた景色を眺めつつ進む。
紅葉目当てに荘厳寺を目指していると、真新しい黒田官兵衛生誕地ののぼりで立ち寄り。大河ドラマ効果?
奥の稲荷神社を登って戻ってきた処で、麓で出会ったご近所の方に色々お話を伺ったり。聞けば、黒田官兵衛の出生は姫路や長浜など諸説あるそうで、詳細については結構明らかになっていないとか。ここも最近になって近所から新たな史料などが見つかり整備などを進めているそうで、歴史の曖昧さや正しく伝える事の難しさなどを考えさせられたり。
(続く)